今年、初めて野沢菜を育ててみました!

育てるのは簡単。
種を筋蒔きして、薄く土を被せ、芽が出たら、適当に間引いて、あとは3か月待つだけです。
少し虫に食われましたが、防虫ネットは掛けずとも、さほどの被害はありません。
『野沢菜漬け』と言えば、長野県の特産・名産品ですが、実は、長野県内どこでも美味しい野沢菜が採れるわけではありません

地元では、野沢菜のことを『
お菜』(おな)と呼びますが、
こわいお菜は、筋っぽくて、美味しくありません。
(※ 『こわい』(強い)とは、食感が”固い”ことを表現する、方言です。)
歯ごたえがいい柔らかいお菜を育てるには、収穫時期近くに冷え込みが厳しくなる、長野県でも北の地域、まさに「野沢温泉村」の辺りとか、軽井沢など標高が高い地域で採れるお菜が、美味しいとされています。
とは言え、栽培も容易で、野沢菜を漬ける家では大量に使うお菜を、わざわざ県内から買ってくるのもばからしいので、
長野県内であれば、どこも自家栽培が当たり前です。
その代わり、11月下旬から12月の霜が降りる遅くまで、野沢菜は畑に植えたままにしておきます。
その霜に何回かあてることで、お菜が柔らかくなります。
霜に当たって、野沢菜の葉の色が、茶褐色に変色し始めた頃が、収穫時、漬け込み時です

早い家では、11月23日の勤労感謝の頃からスタートし、
遅い家では、リンゴの収穫が終わって手が空く、12月中旬ころが、野沢菜漬けの最盛期となります。
では、素人でも簡単にできる、本格的な、
野沢菜の漬け方【レシピ】

【材料】
--------------------------
野沢菜 10kg
塩 350g
野沢菜漬けの素 1袋
※--------------------------
※ 野沢菜漬けの素は、1袋で野沢菜30kg分漬けられます。
野沢菜の収穫収穫した野沢菜は、少なくとも
半日ほど太陽の陽に当てて、漬け込み易い様に、しんなり柔らかくさせます。
そのため、晴天で暖かい日が2日間続く様な日を見計らって、野沢菜を収穫します。
漬ける作業は水仕事なので、少しでも暖かい日にしましょう

株元で切り取った野沢菜は、泥を落とし、痛んだり変色した葉を取り除いて、畑に並べて陽に当てます。
陽が影ったら、集めて、一抱えずつ束にして、家に持って帰っておきます。
計量
収穫の翌日、気温が上がってきたら、さっそく漬け込みの作業開始!
まず、漬けるのに必要な塩の量を決めるため、野沢菜の
重さを量っておきます。
大きな秤が無くても、体重計の上に籠でも置き、その上に野沢菜を置いて量れば、事足ります。さほど正確に測る必要はありません。
2坪ほどの畝で育てた野沢菜の収穫量は、約20kgでした。
親戚に半分ほど分けて、我家で漬けたのは約7kgほど。
以下では、分かりやすい様に、
10kg分の野沢菜を漬ける分量(レシピ)を書きます。
洗いと下処理
大きな盥(タライ)や桶(オケ)に水を溜め、野沢菜を水洗いします。
まず一回目のすすぎ。
葉に付いた汚れや、株元の隙間に入り込んだ土を、あらかたに洗い落とします。
この時、株元に残った赤い株の部分を切り取って、キレイに処理し、
大きく太い株は、株元に2〜3センチの
十字の切込みを入れ、漬かりやすくします。
次に、葉先の部分は美味しくないので、大きく長く育った株や、霜にあたって赤茶色に変色した部分は、
葉先を10cmくらい切り落とします。
洗った野沢菜は、大きな笊(ザル)にあげ、水を切ります。
水の溜めおき洗いを、2〜3度繰り返せば、野沢菜の汚れも、大概きれいになります。
私なんぞ、残った土もミネラル分と、水洗いは2回で終了

気になる人は、株元の茎の間に泥が残りやすいので、入念に水洗いしてください。
この株元、実は私は一番大好きな部分で、ここで手間を惜しまずきれいにしておくと、美味しい株元を余すところなく食べられますよ!
塩の計量
漬ける野沢野の量に合った、塩の量を量っておきます。
ベテランのお婆さんであれば、目分量の手加減で塩を振りながら、どんどん野沢菜を漬けていきますが、素人では失敗しやすいので、事前にちゃんと塩の量を量っておきましょう!
塩の量は、野沢菜30kgに対して、塩1kg〜1.2kgです。
つまり、
野沢菜10kg当たり、塩は350g前後です。
最近、我家の地域では、塩漬けより醤油漬けが人気ですが、まずは伝統の塩漬けからチャレンジすることに!
でも、ここで少し塩を減らし、代わりに醤油を足すってのもアリです


また、塩だけだと、旨みが出にくいので、素人は化学の力を借りることとし、「
野沢菜漬けの素」(一袋で野沢菜30kg分、300円くらい)を足しておきましょう

漬け込み
漬け込む野沢菜の量に合った大きさの桶を用意し、よく洗っておきます。
(少し大きめくらいの方が、ちょうどいいです!)
次に、野沢菜を敷き詰めながら、
一層ずつ、塩を振りながら、野沢菜を積み重ね、漬け込んでいきます。
最後に塩が足りなくならないように、塩の分量を調整してください。
最後に振り塩が足りなくなるよりは、少し余らして、上段で多めに使い切るくらいの方がイイです。
重し
漬け桶に、野沢菜を漬け終わったら、最後に落とし蓋を置き、上に重石を載せます。
最初の
重石の重さは、30kgの野沢菜で45kg、10kgの野沢菜で15kgが目安です。
1晩から数日で、野沢菜が浸るまで水が上がってきますが、できるだけ早く水が上がるように、最初の重石は重めにします。
早く水を上げるためには、重石の重量を、材料の2倍くらいまで増やし、
呼び水として、数リットルの出し汁をかけてやるのも手です。
2日〜3日で水が十分上がったら、3分の2くらいの重さ(野沢菜の量と同じくらいの重さ)まで、
重石を軽くします。
漬け具合をみて良さげなら、さらに野沢菜の材料の重さの「半分強」まで、重石の重さを減らします。
何時までも重い重石を載せておくと、野沢菜が固くなってしまうので、早めに軽くしてあげてください。
約10日から2週間ほどで、食べ始められます。
日持ちを長くするためには、塩の量を多めにしてください。
ただし、健康が気になり塩分を控えたい方は、塩の量を控えめにして、早めに食べきってね

続 き を 読 む