2015年12月30日

長野県・北信地域のお正月「松飾り」

正月を迎えるにあたり、松飾りを作って、玄関先に吊るしました。
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なお、正月飾りは、門松用の松を山に採りに行く「松迎え」という行事が行われる12月13日(事始め)から、28日までに飾るのが、よしとされています。
しかし現代は、正月の前にクリスマスという一大イベントがありますので、その前に正月飾りを飾るのは、だいぶ気が引けます。知らない人から見れば、”気が早い”と笑われかねませんたらーっ(汗)

ただし、29日に飾るのは「苦に立つ」と言い、31日に飾るのは「一夜飾り」といって忌み嫌われ、その日に門松などの正月飾りを飾らないこととされています。また、旧暦では12月30日が大晦日だったことから、30日も避ける方が無難とのことですが、そうすると準備が間に合わないのでご容赦をダッシュ(走り出すさま)

ここ、長野県の北信地域で、昔から民家の玄関先に飾る、お正月の松飾りは、家長が手作りした『三段松に棒〆』と相場は決まっていたと思うのですが、今は多くの家が松飾りを手作りせず、既製品を買うようになったため、全国各地の様々な松飾りが飾られるようになり、こうした地域柄や地域の伝統は、薄れつつあります。

お正月に飾る、玄関先の「門松」や「しめ飾り」のことを、総じて「正月飾り」とも呼びますが、それぞれの飾りの持つ意味や形式は、様々です。

そもそも、歳の暮れから正月の松の内に行われる行事は、年の初めにあたって、一年間家を守ってくれる年神(歳神、としがみ)さまを迎えるための儀式です。
そこで、玄関先には「門松」を飾り、神棚には「しめ縄」を飾って、年神さまをお迎えします。

門松(かどまつ)とは、正月に家の門の前などに立てる、松や竹で作られた正月飾りのことですが、地域やその形によって、松飾り、飾り松、立て松とも呼ばれます。
門松は、年神さまが依り憑く「依代」(よりしろ)であり、神さまが降りてくる目印と考えられていました。
ここ、長野県の北信地域では、大きなお屋敷では立派な門松を立てる家もありますが、一般の家庭では、玄関先に、「三段松」と「棒〆」で作った「松飾り」を飾ります。

三段松とは、アカマツの枝葉の先っぽの部分、松の枝の主軸から枝葉が横方向に3段に伸びている部分を切り取ったものです。

また、棒〆(棒締め)は、稲わらの穂先の方を半分ほど綯って(なって)作った、しめ縄のことです。似たようなしめ縄の形に、「ごぼう締め」(牛蒡注連)があります。ゴボウ締めは、ゴボウのように細長く堅くくくった、注連縄(しめなわ)のことです 。
なお、棒〆やごぼう締めと対になるしめ縄の綯い方に、当地での呼び名では「大〆」(大根締め)があります。大〆は両端がつぼまり、棒〆やゴボウ締めは片側のみが細いしめ縄です。

ちなみに、しめ縄(注連縄)とは、そこが神様を祀る神聖な場所であることを示し、現世とを隔てる結界として、不浄なものが入らないようにする魔除けとしての意味があります。



また、しめ飾り(注連飾り)とは、しめ縄に、神様の降臨を表す「紙垂」(しで)、清廉潔白を表す「裏白」(うらじろ)、家系を譲って絶やさず子孫繁栄を願う「譲り葉」、代々栄えるよう願う「橙」(だいだい)など、縁起物の飾りを付けたものを言います。
ところで紙垂(しで/かみしで)には、その意味するところで三垂(みたれ)や四垂(よたれ)、さらには二垂(ふたたれ)や八垂(やたれ)など、様々な形式や流派があり、飾り付ける物も、その形も、地域や家によって様々です。
また紙垂のことを、単に「垂」(たれ)と呼んだり、四垂の紙垂が多いので「四手」(しで)と表記されたりもします。

そして最後に、『正月飾り(門松としめ飾り)は、いつまで飾るのか?』ですが、当地では、「どんど焼き」の日までですexclamation

dondoyaki.gif一般的に、正月飾りを飾るのは「松の内」とされ、関東では七草がゆを食べる1月7日まで、関西では小正月の1月15日までとされていますが、地域によっては二十日正月(1月20日)までという所もあるそうです。
長野県は、文化的にはもちろん関東圏ですが、「どんど焼き」が小正月の1月15日に行われるのが習わしだったので、この日まで正月飾りを出していました。そして、一年の無病息災を祈念して、どんど焼きに、正月飾りや古くなったダルマ、お守りやお札を焚いています。
しかし、以前は1月15日が「成人の日」の祝日と重なっていたのですが、2000年からのハッピーマンデー制度導入に伴い、「成人の日」が1月第2月曜日となったことで、どんど焼きもこの日にやるようになっています。
こうして振り返ると、ハッピーマンデーの導入は、祝日の意義どころか、正月の伝統や習わしまでも変えてしまったのですねバッド(下向き矢印)

あらためて正月飾りのことを整理してみると、いろいろな謂れや土地柄・風習があって、難しいですあせあせ(飛び散る汗)
posted by 佐野川 at 08:25| Comment(1) | 日記
この記事へのコメント
10月に仕事で長野に越してきました。
長野ではしめ飾りはいつまで飾っているのか知りたくて、こちらのブログにたどり着きました。
倣って15日まで飾ります。
…ちなみに10月までは最新記事に載っていた有度山の近くに住んでいました^ ^
Posted by eco at 2018年01月05日 17:38
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